グランドチェロキーに乗るための年収に、「年収○○万円以上」という決まった基準はない。同じ年収でも、手取りや駐車場代、家族の人数、ほかの支払いで車に回せるお金は変わる。
先に知っておきたいのは、新車はもう日本で売られていないことだ。Stellantisジャパンは2025年2月28日、右ハンドルモデルの生産終了により、限定100台の「Grand Cherokee Final Edition」(メーカー希望小売価格8,100,000円・税込)が日本で発売する最終モデルだと発表した。これから買うなら中古車が中心だ。
そこで、公式に発表された価格と諸元をもとに、ローンの月々と税金・自賠責・燃料代を計算した。任意保険・駐車場・点検整備は人によって違うので、見積もりで埋める欄として残している。
「グランドチェロキーは年収○○万円から」を裏づける公的な統計は見当たらない
「年収○○万円以上が目安」といった数字は、メーカーや国が出したものではない。
以前この記事に載せていた推奨の年収や資金計画の例、維持費の総額は、出典を確かめられなかったため全部消した。以下は、メーカーと国・自治体の資料で確かめられる金額だけの計算だ。
新車は公式ラインアップになく、最終モデルは2025年3月の限定100台だった
ジープ・ジャパン公式サイトのラインアップ(2026年10月3日確認)は、Avenger Full Electric、Avenger 4xe Hybrid、Renegade、Compass、Commander、Wranglerの6つで、グランドチェロキーはない。Stellantisジャパンの発表で確かめられる日本向けの最後の型(2022年にフルモデルチェンジした型)の価格は次のとおりだ。
| モデル(発表日) | メーカー希望小売価格(税込) | パワートレイン |
|---|---|---|
| Grand Cherokee L Limited(2021年12月13日) | 7,880,000円 | 3.6ℓ V型6気筒(ガソリン) |
| Grand Cherokee L Summit Reserve(同) | 9,990,000円 | 3.6ℓ V型6気筒(ガソリン) |
| Limited 2.0L(2022年10月24日) | 8,920,000円 | 2.0ℓ 直列4気筒ターボ(ガソリン) |
| Limited 2.0L 4xe(同) | 10,370,000円 | プラグインハイブリッド |
| Summit Reserve 2.0L 4xe(同) | 12,270,000円 | プラグインハイブリッド |
| Final Edition(2025年2月28日・限定100台) | 8,100,000円 | Limitedがベース |
価格は発表時のもので、その後に変わったものもある。
計算の例には、同じ2.0ℓターボを積む2列シートのLimited 2.0L(ガソリン)とLimited 2.0L 4xe(プラグインハイブリッド)を使う。2022年10月24日の発表資料の主要諸元表による数字だ。
| 項目 | Limited 2.0L | Limited 2.0L 4xe |
|---|---|---|
| 総排気量 | 1,995cc | 1,995cc |
| 車両重量 | 2,070kg(サンルーフ付は2,090kg) | 2,410kg |
| 使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン | 無鉛レギュラーガソリン |
| 燃費(WLTCモード) | 諸元表に記載なし | ハイブリッド燃料消費率10.4km/ℓ |
使用燃料は2台ともレギュラーだ。諸元はガソリン車が輸入自動車特別取扱の届出値、4xeが型式指定の申請値と注記されている。
ローンの月々は、借入額×月利の式で自分で出せる
ローンを組む場合の月々の額は、元利均等返済の式で計算できる。
月々の返済額=借入額×r×(1+r)n÷((1+r)n−1) (r=年利÷12、n=返済回数)
中古車は価格が一台ごとに違うので、ここでは借入額で示す。年利3.0%、60回(5年)、ボーナス払いなし・残価の据え置きなしとして計算した。年3.0%は計算のために置いた仮の数字で、特定の金融機関の金利ではない。
| 借入額(年3.0%・60回) | 月々の返済 | 利息の合計 |
|---|---|---|
| 3,000,000円 | 約53,900円 | 約23.4万円 |
| 5,000,000円 | 約89,800円 | 約39.1万円 |
| 7,000,000円 | 約125,800円 | 約54.7万円 |
借入額は「車両価格+諸費用−頭金−今の車の売却額」だ。見積もりの金利・回数・借入額を同じ式に入れ、総支払額も見てほしい。
自動車税は2台とも年36,000円、プラグインハイブリッドも排気量で決まる
自動車税は総排気量で決まる。東京都主税局の税率表では、2019年10月1日以降に初めて登録した自家用乗用車で「1.5リットル超〜2リットル以下」は年36,000円。1,995ccの2台はどちらもここに入り、プラグインハイブリッドも排気量で区分される。4月1日時点の車検証の所有者(ローンで売主が所有権を持っている場合は使用者)にかかる。
プラグインハイブリッドには軽減もある。グリーン化特例で初回登録の翌年度分が概ね75%軽減され、東京都では都独自の「ZEV導入促進税制」で初回登録時の月割分と翌年度から5年度分が課税免除になる。どちらも初回登録の時期で決まり、中古では車ごとに違うので、下の計算は軽減前の36,000円で入れている。
重量税は4xeが本則税率、ガソリンのLimitedはエコカー外で見積もる
重量税は車検ごとに、車両重量と、ガソリン車なら燃費基準の達成度で決まる。2台とも車両重量は「2トン超〜2.5トン以下」の区分だ。
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国土交通省の「エコカー減税(重量税)の概要」では、プラグインハイブリッドは燃費に関係なく減税の対象で、継続車検では今の要件を満たす車に本則税率が適用される。4xeはこれに当たり2年25,000円だ。
一方、ガソリンのLimitedは公式の燃費がなく、令和7年3月版・令和8年3月版の自動車燃費一覧(輸入自動車)にも載っていなかった。達成度を確かめられないので、エコカー減税がない場合(エコカー外)の額で入れた。
| 車種(自家用・2.5トン以下) | 継続車検(2年分) | 1年あたり |
|---|---|---|
| Limited 2.0L(エコカー外) | 41,000円 | 20,500円 |
| Limited 2.0L 4xe(本則税率) | 25,000円 | 12,500円 |
2026年5月からの継続検査等時の税額表による額で、Limitedの41,000円は確定した額ではない。区分によってはこれより低い。買う前に、販売店の見積もりか、国土交通省の「次回自動車重量税額照会サービス」で車検証の情報から確かめてほしい。ガソリン車は初回登録から13年を過ぎると、重量税も自動車税(概ね15%)も重くなる。
自賠責は24か月18,560円、燃料代はレギュラーの単価で出す
自賠責保険は、入っていないと車検を受けられない強制保険だ。損害保険料率算出機構によると、自家用乗用自動車の24か月契約(離島・沖縄県を除く)は、2026年11月1日以降に始まる契約から18,560円になる。1年あたり9,280円だ。値上げの中身は自賠責保険料の11月値上げの記事にまとめている。
燃料代は「距離÷燃費×単価」だ。資源エネルギー庁の調査では、2026年9月28日時点のレギュラーの全国平均は1Lあたり170円。4xeを年10,000km、ハイブリッド燃料消費率10.4km/ℓで計算すると、10,000÷10.4×170で約16.3万円になる。外部充電で走る分はガソリンが減り、電気代がかかる。この計算は充電を使わない前提だ。

Limited 2.0Lは公式の燃費がないため、燃料代は計算していない。販売店に聞いた燃費などを同じ式に入れてほしい。
年収の考え方は「月々の合計が手取りの残りに収まるか」
税金・自賠責・燃料代を月にならし、借入額500万円のローンを足すと次のとおり。
| 月額の目安 | Limited 2.0L | Limited 2.0L 4xe |
|---|---|---|
| ローン(借入額500万円・年3.0%・60回) | 89,843円 | 89,843円 |
| 税金・自賠責・燃料代(年額÷12) | 5,482円+燃料代 | 18,437円 |
| 小計 | 95,325円+燃料代 | 108,280円 |
| 任意保険・駐車場・点検整備・タイヤ | 見積もりで足す | |
年額の内訳は、Limited 2.0Lが自動車税36,000円+重量税20,500円+自賠責9,280円=65,780円(燃料代は別)、4xeが36,000円+12,500円+9,280円+燃料代163,462円=221,242円。

比べる相手は年収ではなく、毎月の手取り(給与明細の差引支給額)だ。手取りから家賃・食費・貯金など今の支出を引き、残りに小計と見積もりの額が収まるかを見る。収まらなければ、年式や借入額を見直す合図だ。
月々の額を下げるために借入額や回数を増やすと、利息の総額は増える。払える範囲を先に決め、その中で選ぶほうが確実だ。同じ手順のボルボの年収の記事・アウディの年収の記事も比べる材料になる。
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乗り換えなら、今の車の査定額も計算に入れる
今の車を下取りや売却に出すなら、その金額を頭金に回せる。借入額が減れば、月々の返済と利息の両方が下がる。逆に、前の車のローンが残っていて売値で返しきれなければ、差額が新しい出費になる。
輸入車は、国産車を中心に扱う店より、輸入車に慣れた店のほうが評価してもらいやすいことがあります。売却を考えるなら、輸入車専門で全国対応の輸入車買取センター
でも査定額を確かめてみてください。
下取り額は販売店の見積もりに入れてもらい、買取店の査定額と並べて比べるとよい。長く乗る前提ならジープ・ラングラーは何年乗れるかの記事も参考になる。
維持費・燃費の記事は維持費・燃費にまとめている。
情報源
- ジープ・ジャパン公式サイト ラインアップ(2026年10月3日確認)
- Stellantisジャパン「ジープ限定車 Jeep Grand Cherokee Final Edition を発売」(2025年2月28日、2026年10月3日確認)
- Stellantisジャパン「Jeep Grand Cherokee に2列シートの標準ボディ仕様を追加 同モデル初となるプラグインハイブリッド車を設定」主要諸元表(2022年10月24日、2026年10月3日確認)
- Stellantisジャパン「グランドチェロキー L」発表資料・主要諸元表(2021年12月13日、2026年10月3日確認)
- 東京都主税局 自動車税(2026年10月3日確認)
- 国土交通省 エコカー減税(自動車重量税)の概要(2026年10月3日確認)
- 国土交通省 自動車重量税の税額の基本的な考え方(フローチャート)その3・2026年5月1日からの税額表(継続検査等時)(2026年10月3日確認)
- 国土交通省 自動車燃費一覧(令和8年3月)(2026年10月3日確認)
- 国土交通省 自動車燃費一覧(令和7年3月)(2026年10月3日確認)
- 国土交通省 自動車重量税額について(次回自動車重量税額照会サービス)(2026年10月3日確認)
- 損害保険料率算出機構 自賠責保険基準料率の届出について(2026年4月30日届出、2026年10月3日確認)
- 国土交通省 自賠責保険・共済ってどんなもの?(2026年10月3日確認)
- 資源エネルギー庁 石油製品価格調査 調査の結果(2026年9月30日公表、2026年10月1日確認)

