アウトランダーPHEVで後悔しやすい点は?公式の重量・EV距離・価格から確認

アウトランダーPHEVを買ってから「思っていたのと違った」となりやすい点は、三菱自動車の公式データでかなり確かめられる。価格は5,369,100円〜6,901,400円(税込)、車両重量は2,070〜2,180kg、ハイブリッド走行の燃費はWLTCモードで17.2km/L(Mは17.6km/L)だ。

電気だけで走れる距離(EV走行換算距離)はWLTCモードで102km(Mは106km)。ただし三菱自身が、実際にはエアコンの使用などで大きく変わると書いている。自宅で充電するには、200Vの配線とEV充電用コンセントが必要だ。

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この記事では、試乗の感想やオーナーの声ではなく、公式の価格表・主要諸元・リコール届出という確かめられる数字だけで、買う前に知っておきたい弱点を整理する。対象は現行の5LA-GN0W型だ。

目次

公式データで確かめられる弱点は6つある

三菱自動車の公式サイトと国土交通省のリコール情報から確かめられる、買う前に知っておきたい点を先にまとめる。

項目 公式の数字・事実 気をつけたいこと
価格 5,369,100円〜6,901,400円(税込) リサイクル料金・税金・保険料などは別
車両重量 2,070〜2,180kg(オプションでさらに増える) 重い車であることを前提に選ぶ
ハイブリッド燃費 WLTCモード17.2km/L(Mは17.6km/L) 充電せずに走る場面の燃費
EV走行距離 WLTCモード102km(Mは106km) エアコン使用などで大きく変わる
充電 普通充電(AC200V/15A)で約7.5時間 自宅にEV充電用コンセントの工事が要る
リコール ナビゲーションシステム関連のリコールが2022年から2026年まで毎年出ている 中古は改修済みかを車台番号で確認

以下、1つずつ見ていく。

価格は5,369,100円からで、7人乗りはM以外のグレードになる

三菱自動車の公式サイトに載っているメーカー希望小売価格(消費税込)は次のとおりだ。全グレード4WDである。

グレード 7人乗り 5人乗り
BLACK Edition 6,901,400円 6,810,100円
P Executive Package 6,791,400円 6,700,100円
P 6,510,900円 6,419,600円
G 6,076,400円 5,985,100円
M 設定なし 5,369,100円

いちばん安いMは5人乗りだけだ。3列目のある7人乗りを選ぶと、6,076,400円のGからになる。三菱は7人乗りのサードシートを床下収納としている。

価格には有料色の代金が含まれない。たとえばMのページでは、ホワイトダイヤモンドなどが77,000円高、ムーンストーングレーメタリックが55,000円高とされている。リサイクル料金11,670円も別に必要だ。

国の補助金(CEV補助金)は、次世代自動車振興センターの「銘柄ごとの補助金交付額」(令和8年9月18日現在)で、アウトランダーの9タイプすべてが84万円(840千円)だ。三菱の各グレードのページにも「国の補助金 84万円」と表示されている。補助金の額や受付の条件は変わることがあるので、契約前に販売店で確かめたい。

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車両重量は2,070〜2,180kgで、オプションでさらに重くなる

主要諸元表の車両重量は、5人乗りのMが2,070kg、7人乗りのBLACK EditionとP Executive Packageが2,180kgだ。

さらに、メーカーオプションの電動パノラマサンルーフを付けると20kg、ヒートポンプ式エアコンで10kg、エレクトリックテールゲートで10kg、Dynamic Sound Yamaha Ultimateで20kg重くなる、と三菱は注記している。

ボディは全長4,720mm×全幅1,860mm×全高1,750mm(Mは1,745mm)、最小回転半径は5.5mだ。機械式駐車場や自宅の車庫に入るかは、この寸法で先に確かめておきたい。

一方で、税金の面では優遇がある。三菱によると、エコカー減税で購入時と初回継続車検時の自動車重量税が免税になり、グリーン化特例で新車登録翌年度の自動車税が軽くなる。

自宅の車庫で大型SUVの車幅と壁の余裕をメジャーで測っている様子
イメージ画像です。

ハイブリッド燃費はWLTCモード17.2km/Lで、エンジンは2.4L

充電した電気を使い切ったあと、エンジンで発電しながら走るときの燃費が「ハイブリッド燃料消費率」だ。主要諸元表では次のとおりである(国土交通省審査値)。

モード M以外 M
WLTCモード 17.2km/L 17.6km/L
市街地モード 17.8km/L 19.1km/L
郊外モード 16.3km/L 16.8km/L
高速道路モード 17.6km/L 17.6km/L

エンジンは4B12型の2.359L(最高出力98kW)で、使用燃料は無鉛レギュラーガソリン、タンク容量は53Lだ。モーターは前後に1つずつあり、最高出力は前85kW・後100kWである。

以前このサイトの記事(このページと、統合した記事)では「1.5Lエンジン」「燃費22.91km/L」「EV走行距離約60〜70km」と書いていたが、現行型の公式の主要諸元とは合わないため改めた。比べるときは、三菱の主要諸元表の数字を使いたい。

EV走行距離102kmはカタログの条件での値で、実際は短くなりうる

ここは誤解されやすい。主要諸元表のEV走行換算距離(等価EVレンジ)はWLTCモードで102km、Mは106kmだ。駆動用バッテリーの総電力量は22.7kWhである。

ただし三菱は、この数字について次のように注記している。

燃料消費率やEV走行距離および電力消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。実際にはお客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて燃料消費率は大きく異なります。とくに1日当たりの走行距離、バッテリーの充電状態、エアコン使用による影響を大きく受けます。

暖房や冷房をよく使う季節や地域では、カタログの距離を前提に通勤などの計画を立てないほうが安全だ。電気が減っても、エンジンで発電して走り続けることはできる。

長く乗ったときのバッテリーの減り方については、三菱が「10年10万kmで新車時の65%程度」という予測と、初度登録後8年以内・16万km以内の容量保証を示している。詳しくはアウトランダーPHEVは何年乗れる?駆動用バッテリーの保証と公式の見込みにまとめた。

自宅で充電するには200Vの配線とEV充電用コンセントが要る

PHEVの良さを生かすには、充電できる場所が前提になる。三菱の充電のページでは、充電時間の目安は次のとおりだ(駆動用バッテリー残量表示の目盛が最低の状態から)。

充電方法 時間の目安
普通充電(AC200V/15A) 約7.5時間(満充電)
急速充電 約32分(80%までの充電、急速充電器の最大出力電流が105A以上の場合)

三菱は「普通充電には、電気自動車用の配線とEV充電用コンセントが必要になります」と書いている。集合住宅などで工事ができない場合は、商業施設やコインパーキングなど外の普通充電器や、急速充電スポットを使うことになる。

三菱のFAQは、駆動用バッテリーの容量を維持するため、急速充電だけを繰り返す場合は2週間に1回程度は普通充電で満充電にすること、できるだけ普通充電で充電することを勧めている。

ナビゲーションシステムのリコールが毎年のように出ている

国土交通省のリコール情報検索で、現行の5LA-GN0W型が対象に入る届出を調べると、2022年6月から2025年5月までに10件あった(リコール9件・改善対策1件)。そのうち6件が、ナビゲーションシステムの制御プログラムに関するものだ。

届出日 区分 内容(要約)
2022年6月30日 リコール(2件) ナビが再起動を繰り返す・黒画面になり、直前直左確認用のカメラ映像が表示されないおそれ
2023年5月11日 リコール 起動直後に後退すると一時的にカメラ映像が途切れる場合がある
2023年5月11日 リコール 後輪ブレーキキャリパーのボルトが規定トルクで締め付けられていないものがある
2023年5月11日 改善対策 踏み間違い衝突防止アシストの低速加速抑制が終わるときに加速力変化が大きくなることがある
2024年3月14日 リコール ナビが起動時に再起動を繰り返し、カメラ映像が表示されないおそれ
2024年7月18日 リコール 特定の操作でナビの画面が黒くなる・フリーズする
2024年7月18日 リコール 後席シートベルト非着用の警告表示時間が法規を満たさない
2025年2月6日 リコール ステアリングのタッチセンサーの導通不良で、マイパイロットの手放し検知ができなくなることがある
2025年5月29日 リコール ナビが起動不能・再起動を繰り返し、カメラ映像が表示されないおそれ

このデータベースにまだ入っていない分として、三菱自動車は2026年8月20日にもナビゲーションシステムのリコール(届出番号5865)を届け出た。対象は令和6年10月14日〜令和8年2月16日に製作された13,226台で、改善措置は制御プログラムの書き換えだ。

三菱自動車はリコール・改善対策を無償修理として行っている。中古で買うときは、三菱自動車の「リコール等対象車両検索」に車検証の車台番号を入れ、改修が済んでいるかを確かめておきたい。

販売店のサービス工場で車のナビ画面を点検している様子
イメージ画像です。

弱点を踏まえても合うのは、自宅で充電できて近場の移動が多い人

ここまでの数字から言えるのは、アウトランダーPHEVは「充電できる環境」と「価格・重さ・大きさを受け入れられるか」で満足度が分かれやすい車だということだ。これはこの記事の見立てである。

自宅に200Vのコンセントを付けられ、日々の移動が電気で走れる範囲に収まるなら、ガソリンを使う場面は減る。逆に、充電の場所がなく長距離が中心なら、ハイブリッド燃費の17.2km/Lで比べることになる。買う前に、自分の使い方をこの公式の数字に当てはめてみたい。

ほかの車の評判や弱点は、車の評判・イメージ検証のカテゴリにまとめている。

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