トヨタのGAZOO Racing(GR)は2026年3月13日、GRヤリスの一部改良モデル「26式GRヤリス」を発表した。同日から全国のトヨタ車両販売店で注文を受け付け、4月6日に発売すると案内した。メーカー希望小売価格(消費税込み)は、RC(6MT)の3,617,200円から、RZ“High performance”+Aero performance package(GR-DAT)の5,882,200円まで。
変更点は、新開発の「GRステアリング」の初採用、電動パワーステアリング(EPS)の設定変更、一部グレードの標準タイヤの変更、メーカーオプションの仕様変更だ。2020年の「20式GRヤリス」の発売以降も、モータースポーツ参戦で得た学びを、車に反映した改良になる。
この記事は、GAZOO Racingのニュースリリースに書かれた内容をまとめている。改良前の価格は、発表には載っていない。
価格は、RC(6MT)の361万7,200円から、RZ“High performance”+Aero(GR-DAT)の588万2,200円まで
| グレード | GR-DAT(8AT・4WD) | 6MT(4WD) |
|---|---|---|
| RZ“High performance”+Aero performance package | 5,882,200円 | 5,532,200円 |
| RZ“High performance” | 5,387,200円 | 5,037,200円 |
| RZ | 4,887,200円 | 4,537,200円 |
| RC+Aero performance package | 4,462,200円 | 4,112,200円 |
| RC | 3,967,200円 | 3,617,200円 |
価格は消費税込みだ。どのグレードも、GR-DATと6MTの差は350,000円。グレード間の差は、RCからRZで920,000円、RZからRZ“High performance”で500,000円(どちらの変速機でも同じ)になる。

変更点①:新開発のGRステアリングを初採用。小径化と、手のひらにフィットするグリップ形状
GRは、舵角180度でも持ち替えなしで操作する場面があるモータースポーツの経験から、新しいGRステアリングを開発した。従来のステアリングでは、スイッチに触れないよう配慮が必要で、「手のひらを理想的な位置に置けない」という声があったという。
- 操舵レスポンスを高めるため、小径化した
- コーナリング時に押す操作でも手のひらにフィットする、左右のグリップ形状にした
- ステアリングスイッチは、それぞれ独立した配置にして操作性を高めた
- スイッチの外周にリング状のイルミネーションを加え、夜間の視認性を高めた
開発では、粘土で形作った試作品を車両に付けてサーキットに持ち込み、プロドライバーが繰り返し評価した。ステアリングの直径の数値は、発表には書かれていない。
変更点②:EPSのアシストが、高負荷でもしっかり働くように
サーキット走行やラリー参戦などで、ハイグリップタイヤを付けたときや、高いブレーキ制動力が必要な高負荷の旋回でも、EPSのアシストが働くように改良した。具体的には、トルクセンサー内のトーションバーの剛性を最適化し、ソフトウェア制御を変えた。ステアリングトルクの検出範囲が広がり、極めて高負荷の旋回でも最適なアシストが得られる、と説明している。
変更点③:RZ“High performance”系の標準タイヤが、ブリヂストン POTENZA RACEに
標準装着タイヤが「ブリヂストン POTENZA RACE」に変わるのは、RZ“High performance”+Aero performance packageと、RZ“High performance”の2グレードだけだ。サイズは225/40R18。モータースポーツでの高いグリップ性能を長時間保つために、現場でテストを重ねて新開発したタイヤで、トレッドパターン、内部構造、ゴム配合を見直した。
タイヤの性能を引き出すため、フロントとリヤのショックアブソーバーの減衰力特性も、最適化した。RZとRCのタイヤについては、発表に書かれていない。
変更点④:縦引きパーキングブレーキでも、シートヒーターとステアリングヒーターが付く
これまで、メーカーオプションの縦引きパーキングブレーキと、ナビパッケージまたはコンフォートパッケージを同時に付けた場合、シートヒーターとステアリングヒーターは付かなかった。今回の仕様変更で、縦引きパーキングブレーキを選んでも、両パッケージでシートヒーターとステアリングヒーターが付くようになった。ヒーターは、RZ“High performance”+Aero performance package、RZ“High performance”、RZにメーカーパッケージオプションとして用意される。
主要諸元は、1.6L直列3気筒ターボで224kW(304PS)
| 項目 | RZ“High performance”(公式の主要諸元) |
|---|---|
| 全長×全幅×全高 | 3,995mm×1,805mm×1,455mm |
| ホイールベース | 2,560mm |
| 車両重量 | 1,280kg(GR-DAT搭載モデルは1,300kg) |
| 乗車定員 | 4人 |
| エンジン | G16E-GTS 直列3気筒インタークーラーターボ、1.618L |
| 最高出力 | 224kW(304PS)/6,500rpm |
| 最大トルク | 400N・m(40.8kgf・m)/3,250〜4,600rpm |
| トランスミッション | 6速iMT、または8速GR-DAT |
| 駆動方式 | スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”(電子制御多板クラッチ式、3モード選択式) |
| 差動装置 | フロント・リヤともにトルセンLSD |
| ブレーキ | フロント18インチ対向4ポット、リヤ16インチ対向2ポット |
| ホイール・タイヤ | BBS製鍛造アルミホイール8J、225/40R18 ブリヂストン POTENZA RACE |
エンジンの出力やトルクは、今回の改良で変わったとは書かれていない。

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GRのもう1台は、GR86の一部改良の記事にまとめた。納期はトヨタの納期一覧で確かめられる。
情報源
- トヨタ自動車「モータースポーツで鍛えた26式GRヤリスを発売」(GAZOO Racing、2026年3月13日)
- 画像: Wikimedia Commons「2026 Toyota GR Yaris RZ High performance + Aero performance package.jpg」「2026 Toyota GR Yaris RZ High performance + Aero performance package rear.jpg」(TTTNIS、CC0)。展示車の写真

