日産自動車は2026年8月27日、「フェアレディZ」と「フェアレディZ NISMO」をマイナーチェンジし、同日に発売した。全国希望小売価格(消費税込み)は5,737,600円から9,752,600円だ。
変更の中心は2つある。標準モデルは、歴代モデルのモチーフだったフロントZエンブレムの復活と新しいフロントバンパー。NISMOは、リリースによると「お客さまから要望の多かった」6MT(マニュアルトランスミッション)がラインアップに加わった。
この記事は、日産のニュースリリースと日産公式サイトの価格・主要諸元表・セルフ見積りで確かめたことだけを書く。改良前の価格は、2024年11月8日のリリースと、改良前の公式サイト(Internet Archive、2026年5月6日保存)で確かめた。
標準モデルは5,737,600円から、NISMOは9,752,600円。6MTと9M-ATxで価格表が分かれる
リリースの価格表は、トランスミッション別に2つに分かれている。駆動方式は全車2WD、エンジンはVR30DDTTだ。日産公式サイトのセルフ見積りでも同じ金額が出る。
| トランスミッション | グレード | 価格(税込) |
|---|---|---|
| 6MT | フェアレディZ | 5,737,600円 |
| 6MT | フェアレディZ Version S | 6,586,800円 |
| 6MT | フェアレディZ Version ST | 6,999,300円 |
| 6MT | フェアレディZ NISMO | 9,752,600円 |
| 9M-ATx | フェアレディZ | 5,737,600円 |
| 9M-ATx | フェアレディZ Version T | 6,199,600円 |
| 9M-ATx | フェアレディZ Version ST | 6,999,300円 |
| 9M-ATx | フェアレディZ NISMO | 9,752,600円 |
Version Sは6MTだけ、Version Tは9M-ATxだけにある。同じグレード名でトランスミッションを選べるのは、フェアレディZ、Version ST、NISMOの3つで、価格は6MTと9M-ATxで同額だ。
注意点がある。リリースは「NISMOは特別塗装色の選択が必須のため、特別塗装色代49,500円~が車両本体価格に合算される」と書いている。NISMOを買うときの総額は、9,752,600円に色代を足した金額から始まる。最も安い色で9,802,100円(9,752,600円+49,500円)になる。
改良前の公式価格より、標準系は239,800円、NISMOは449,900円高い
2024年11月8日の日産リリース(2025年モデル)と、改良前の公式サイト(2026年5月6日保存)に載っていた価格は次のとおりだ。どちらも同じ金額だった。
| グレード | 改良前の価格(税込) | 今回の価格(税込) | 差額 |
|---|---|---|---|
| フェアレディZ(6MT・9M-ATx) | 5,497,800円 | 5,737,600円 | 239,800円高 |
| Version S(6MT) | 6,347,000円 | 6,586,800円 | 239,800円高 |
| Version T(9M-ATx) | 5,959,800円 | 6,199,600円 | 239,800円高 |
| Version ST(6MT・9M-ATx) | 6,759,500円 | 6,999,300円 | 239,800円高 |
| NISMO(改良前は9M-ATxのみ) | 9,302,700円 | 9,752,600円 | 449,900円高 |
差額は、公式の価格表の数字を引き算しただけだ。リリースは価格が変わった理由を説明していない。装備も同時に変わっているので、同じ内容のまま高くなったとは言えない。
標準モデルの変更はエンブレム・バンパー・ホイール・ダンパーなど
リリースが「フェアレディZ(標準モデル)」の変更として挙げたのは次の点だ。
- フロントZエンブレムの復活:S30型(1969年)からZ32型(1989年)までのフロント部に採用していた「Z」をモチーフとするエンブレムを復活。NISMOも同じ装備
- 新造形のフロントバンパー:フロントノーズ先端を延長し、フロントリフトと空気抵抗の低減を両立したという
- ホイール:3代目(Z31型)のエアロディッシュ・ホイールのデザインをオマージュした、アルミ鍛造ホイール
- 内装:S30型をオマージュしたタンの内装色を新設定(グレード別設定)
- 大径モノチューブショックアブソーバー:ダンパー受圧面積を従来モデル比で26.6%向上(グレード別設定)
- メーター:歴代モデル(S30型〜RZ34型)のシルエットが登場する新しいオープニングムービー
2つの「グレード別設定」は、リリースの注記にあるだけで、どのグレードに付くかは書かれていない。見積もりを取るグレードで、付くかどうかを確かめたい。
全車共通の新装備は、Qi2規格対応のワイヤレス充電器、燃料タンク内のチャンバー追加、対自転車の制動要件に適合した衝突被害軽減ブレーキだ。

NISMOに6MTが加わった。NISMOを6MT専用と思うと外れる
NISMOに6MTがあると聞くと、NISMOが6MTだけになったと受け取る人がいるかもしれない。だが、日産公式サイトのセルフ見積りには「NISMO[6MT]」と「NISMO[9M-ATx]」が並んでいて、価格は同じ9,752,600円だ。主要諸元表も6MTと9M-ATxの2列で、リリースの価格表にも6MTと9M-ATxの両方にNISMOが載っている。選べる幅が広がったと読むのが正しい。
リリースが挙げるNISMOの変更点は次のとおりだ。
- 専用ショートストローク6MT。6MT専用に、スロットルと点火タイミングのエンジン制御を最適化した
- ドライブモード「STANDARD」「SPORT」の2つ。加速サウンドも専用チューニング
- VDCに、NISMO専用の「TRACTION」モード
- ブレーキキャリパーに新色のブライトレッド。フロントに「NISSAN GT-R」で採用されていた2ピースドリルドローター
- 低フリクションラックのステアリング
ボディカラーは標準モデルが全10色。色代は追加なしから176,000円まで
リリースによると、標準モデルのボディカラーは2トーン5種類とモノトーン5種類の計10種類で、新色の「雲龍グリーン/スーパーブラック(2トーン)」が加わった。リリースには色代が書かれていない。日産公式サイトのセルフ見積り(フェアレディZ[6MT]を選んだ画面)に出た金額は次のとおりだ。
| ボディカラー | 種類 | 追加料金(税込) |
|---|---|---|
| 雲龍グリーン/スーパーブラック 2トーン | 2トーン(特別塗装色) | 176,000円 |
| バイブラントレッド/スーパーブラック 2トーン | 2トーン(特別塗装色) | 66,000円 |
| ブリリアントホワイトパール/スーパーブラック 2トーン | 2トーン(特別塗装色) | 82,500円 |
| ステルスグレー/スーパーブラック 2トーン | 2トーン(特別塗装色) | 82,500円 |
| ブリリアントシルバー/スーパーブラック 2トーン | 2トーン(特別塗装色) | 66,000円 |
| ワンガンブルー | モノトーン(特別塗装色) | 176,000円 |
| 432オレンジ | モノトーン(特別塗装色) | 110,000円 |
| ミッドナイトブラック | モノトーン(特別塗装色) | 49,500円 |
| バーガンディー | モノトーン | 追加なし |
| ダークメタルグレー | モノトーン | 追加なし |
「特別塗装色」の表示がないバーガンディーとダークメタルグレーは、追加料金がかからない。セルフ見積りのZ[6MT]では、初期選択のバーガンディーで合計5,737,600円で、ダークメタルグレーに替えても同額だった。特別塗装色の8色は選ぶと金額が増え、たとえばワンガンブルーを選ぶと5,913,600円になる。確かめたのはZ[6MT]の画面だけで、ほかのグレードは販売店の見積りで確認したい。NISMOの色は5種類で、色の組み合わせが標準モデルと異なる。NISMO専用の「NISMOステルスグレー/スーパーブラック 2トーン」は110,000円、ミッドナイトブラックは49,500円だ。
MTとATの選び方は、公式の仕様の違いで見る
公式の諸元表と装備一覧で確かめられる違いだけを並べる。
| 項目 | 6MT | 9M-ATx |
|---|---|---|
| WLTCモード燃費(フェアレディZ) | 9.5km/L | 10.2km/L |
| WLTCモード燃費(NISMO) | 9.0km/L | 9.2km/L |
| 車両重量(フェアレディZ) | 1,570kg | 1,600kg |
| 車両重量(NISMO) | 1,640kg | 1,670kg |
| 6MTにだけある装備 | MTシンクロレブコントロール(NISMOは専用) | |
| 9M-ATxにだけある装備 | 電制シフト、パドルシフト、ドライブモードセレクター(フェアレディZの装備一覧。NISMOは6MTにも付く) | |
見積もりで確かめる点と、工場出荷の目処「4〜5ヶ月程度」
日産公式サイトの「各車両の工場出荷時期の目処について」(2026年10月2日時点)では、フェアレディZは「4〜5ヶ月程度」だ。ご注文いただいてからの工場出荷時期目途で、一部の仕様・グレードは生産の都合で記載のスケジュールどおりにできないことがある、とページに書かれている。実際の納車時期は販売店の状況でも変わる。NISMOなどグレード別の目処は、このページには出ていない。

見積もりの前に、次の点を確かめたい。
- 見積書の車は、8月27日発売のマイナーチェンジ後のモデルか。価格も装備も改良前とは違う
- トランスミッションは6MTか9M-ATxか。選べるグレードか(Version Sは6MT、Version Tは9M-ATxだけ)
- ボディカラーの色代はいくらか。NISMOは特別塗装色が必須で、49,500円からが加わる
- タンの内装、大径モノチューブショックアブソーバーは、そのグレードに付くか
- メーカーオプションは何か。セルフ見積りでは、フェアレディZ[6MT]にBOSEサウンドシステムとアクティブ・サウンド・コントロール等のセットが166,100円と出る
- 注文から工場出荷までの目処を、販売店で具体的に聞く
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