ランクル80(ランドクルーザー80系)は、トヨタが1989年10月16日に発売した車で、今は新車で買えない。そのため「新車価格からローンを組んで…」という計算は使えず、維持費は車検証に書かれた排気量・車両重量・登録の区分から自分で計算することになる。
4.5Lガソリンの乗用ワゴン(3ナンバー)の場合、税金と自賠責は1年あたり128,680円(自動車税87,900円・重量税31,500円・自賠責9,280円)だ。ここに燃料代が加わり、年1万km走ると約30〜32万円になる。
中古車の相場や売却額は公的な資料がないので書かない。
ランクル80は排気量が3種類、まず車検証で区分を見る
| 車 | 型式 | エンジン・総排気量 | 車両重量 |
|---|---|---|---|
| ワゴン VX(1989年10月〜) | E-FJ80G | 3F-E(ガソリン)・3,955cc | 2,220kg |
| ワゴン(1992年8月〜) | E-FZJ80G | 4.5L・4,476cc | 確かめられなかった |
| バン VX | S-HDJ81V | 1HD-T(ディーゼルターボ)・4,163cc | 2,170kg |
| バン STD | U-HZJ81V | 1HZ(ディーゼル)・4,163cc | 2,030kg |
トヨタの説明では、1992年8月にガソリンエンジンを直列6気筒4.5リッター24バルブの215PSに変更した。重量は代表グレードの値だ。4.5Lワゴンは3ナンバーの乗用で、重量は2トン超〜2.5トン以下の区分とみなして計算する。
自動車税は4.5Lで年87,900円、13年超・11年超の重課がかかる
東京都主税局の税率表では、2019年9月30日以前に初めて登録した自家用乗用車の税額は、排気量で決まる。ランクル80はすべてこの古い区分にあたる。
重課は、4月1日時点で初回登録からガソリン車は13年、ディーゼル車は11年を超えると、概ね15%重くなる仕組みだ。80はどのグレードも対象になる。
| 総排気量 | 標準の年額 | 重課後の年額 |
|---|---|---|
| 3.5L超〜4L以下(3F-Eの3,955cc) | 66,500円 | 76,400円 |
| 4L超〜4.5L以下(4.5Lの4,476cc、ディーゼルの4,163cc) | 76,500円 | 87,900円 |
重課の対象外になるのは、電気・天然ガス・ハイブリッド(ガソリン)などの車で、80は対象外にならない。排気量別の重課の早見表は自動車税13年超の早見表にまとめた。
バンが貨物登録なら、自動車税も車検の周期も別になる
80にはワゴンのほか、2列シート5人乗りのバンがあり、トヨタの説明ではディーゼルはバンに積まれた。バンが貨物(1・4ナンバー)で登録されているかは、今回確かめられなかった。車検証の「用途」と「自家用・事業用の別」で確かめる。
貨物の場合、自動車税は排気量ではなく最大積載量と乗車定員で決まる。東京都の税率表では、乗車定員4人以上の貨客兼用車で最大積載量1トン以下・1.5L超の自家用は年16,000円(重課後は概ね10%増の17,600円)だ。表が違うので、乗用の87,900円を当てはめてはいけない。
車検の周期も変わる。国土交通省の一覧では、自家用乗用車は初回3年・2回目以降2年だが、車両総重量8トン未満の貨物車は初回2年・2回目以降1年だ。重量税も乗用車とは別の表なので、貨物の額は車検証をもとに国土交通省の税額表で調べる。
重量税は2〜2.5トン区分で18年経過なら2年63,000円、自賠責は24か月18,560円
重量税は、車両重量を0.5トン刻みで区切った区分で決まる。ランクル80のワゴンとバンの代表値(2,030〜2,220kg)は、いずれも「2トン超〜2.5トン以下」だ。国土交通省の継続検査時の税額表(乗用車・2年自家用・2026年5月1日から)は次のとおり。
2年分は、エコカー減税の対象外で41,000円、13年経過で57,000円、18年経過で63,000円(1年あたり20,500円・28,500円・31,500円)だ。
GAZOOの販売期間は1996年8月までなので、80はすべて18年経過の63,000円に当たる。13年・18年は初度登録の年月から数える。
自賠責は、損害保険料率算出機構の基準料率で、自家用乗用自動車の24か月契約が2026年11月1日以降の契約から18,560円になる。1年あたり9,280円だ。値上げの中身は自賠責保険料の11月値上げの記事にある。
燃費は公式資料で確かめられなかった、カタログ値で燃料代を計算する
実際に走ったときの燃費は、公式な資料では確かめられなかった。トヨタのカタログ情報(GAZOO)には、4.5Lのワゴンに5.7km/L(5速MTは6.1km/L)、4Lのワゴンに4.2km/Lと載っている。表示は試験上の数値で、「実際の数値は走行条件などにより異なる」との注記がある。ディーゼルのバンの燃費は載っていなかった。
トヨタGAZOOのグレード別の詳細ページ(17件)には、使用燃料が「無鉛レギュラーガソリン」と書かれている。資源エネルギー庁の石油製品価格調査(2026年9月28日時点)の全国平均で、レギュラー170円を基準に計算し、参考にハイオク181円も並べる。燃料代は「走行距離÷燃費×単価」だ。
| 4.5Lワゴン・5.7km/L | レギュラー170円 | (参考)ハイオク181円 |
|---|---|---|
| 年5,000km | 149,123円 | 158,772円 |
| 年10,000km | 298,246円 | 317,544円 |
| 年15,000km | 447,368円 | 476,316円 |
ディーゼルの軽油は全国平均160円だ。燃費が確かめられないので金額は出せない。自分で満タン法(給油量と走行距離)で測った値を「走行距離÷燃費×160」に入れる。

4.5Lワゴンは税金・自賠責・燃料で年約43万円
4.5Lの乗用ワゴン、18年経過、年10,000kmの場合の1年分だ。
| 項目 | 1年分 | 計算 |
|---|---|---|
| 自動車税(重課後) | 87,900円 | 76,500円×約1.15 |
| 重量税 | 31,500円 | 63,000円÷2年 |
| 自賠責 | 9,280円 | 18,560円÷2年 |
| 税金・自賠責の小計 | 128,680円 | 87,900+31,500+9,280 |
| 燃料(レギュラー170円) | 298,246円 | 10,000÷5.7×170 |
| 合計 | 426,926円 | 128,680+298,246。月あたり約35,600円 |
| (参考)ハイオクを入れた場合の合計 | 446,224円 | 128,680+317,544 |
ここに任意保険・駐車場・整備・タイヤを自分の見積もりで足す。レギュラーで年5,000kmなら合計277,803円、年15,000kmなら576,048円になる。
出た額を12で割り、毎月の手取りから生活費を引いた残りと比べる。年収の目安として使える公的な基準は、確かめた資料にはなかった。
同じ型の計算を、ランクル70ではランクル70の維持費の記事にまとめた。

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ディーゼルは自動車NOx・PM法と自治体の条例で、使える地域が限られる
環境規制は維持費というより、「そもそも使えるか」の話になる。国土交通省の資料によると、自動車NOx・PM法の車種規制は、首都圏・近畿圏・愛知三重圏の対策地域で、トラック・バス等とディーゼル乗用車を対象に排出基準を定めている。ガソリン乗用車は対象外だ。
基準に適合しない車は、一定の猶予期間のあと使えなくなる。2002年8月以降に継続検査を受けた車は、車検証の備考欄に適否と使用可能最終日が書かれている。環境省の資料では、国土交通省が認めたNOx・PM低減装置をつければ基準を満たせるとしている。
東京・埼玉・千葉・神奈川は条例でPMを規制し、各都県が指定するPM除去装置でも適合とみなす。ただしこの装置はNOxを減らせないので、国のNOx・PM法には適合しない。東京都の条例は、乗用車以外の貨物自動車などのディーゼル車が対象だ。
ランクル80のディーゼルがどれに当たるかは、型式・登録の区分・使用の本拠の位置で変わる。今回は確かめられなかった。買う前、または引っ越す前に、車検証の備考欄と自治体の窓口で確かめる。
手放すかどうかも、金額が分かってから決める
維持費の合計が毎月の余裕を超えるなら、売却も選択肢になる。
手放す時期を考えるなら、まず今いくらになるかを知っておくのが近道です。ユーカーパック
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維持費・燃費の記事は維持費・燃費にまとめている。
情報源
- トヨタ自動車75年史 車両系統図 ランドクルーザー(80系)(2026年10月4日確認)
- トヨタ GAZOO カタログ ランドクルーザー80(1989年10月〜1996年8月)(2026年10月4日確認)
- 東京都主税局 自動車税(2026年10月4日確認)
- 東京都主税局 グリーン化特例(重課)の適用を受ける場合の税率(2026年10月4日確認)
- 国土交通省 自動車重量税 継続検査等時の税額表(2026年10月1日確認)
- 国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト 自動車検査証の有効期間(2026年10月4日確認)
- 損害保険料率算出機構 自賠責保険基準料率の届出について(2026年4月30日届出、2026年10月1日確認)
- 資源エネルギー庁 石油製品価格調査 調査の結果(2026年9月30日公表、2026年10月1日確認)
- 国土交通省 中部運輸局 自動車NOx・PM法の概要(2026年10月4日確認)
- 環境省 自動車NOx・PM法と関連する自動車環境対策に関するユーザー相談窓口(2026年10月4日確認)
- 目黒区 ディーゼル車規制(東京都条例の説明、2024年12月5日更新、2026年10月4日確認)

