Tesla Japanは2026年8月27日、Model Yが2026年上半期(1〜6月)の日本国内で、外国車ブランドの車種別新規登録台数のNo.1になったと発表した。EVに限らず、ガソリン車なども含めた外国車すべての中での首位だ。Model Yが半期を通じて外国車ブランドの車種別首位になるのは、今回が初めてだという。
発表では、外国車のEVの中でも1月から6月まで6か月連続で首位で、外国車EVの新規登録台数の約48%を占めたとしている。
ただし、この順位はテスラが自社の発表で示した数字で、使っているデータにも条件がある。この記事では、発表資料に書かれた内容と、読むときの注意点を整理する。

Model Yは2026年上半期に外国車の車種別でNo.1、EVでは6か月連続首位
Tesla Japanが発表した「2026年上半期 Model Yのハイライト」は次のとおりだ。
| 区分 | 順位 | 発表の内容 |
|---|---|---|
| 外国車ブランドの車種別(EVに限らない) | 上半期No.1 | 半期を通じての首位は初めて |
| 外国車のEV | 車種別No.1 | 1月から6月まで全6か月連続で首位。外国車EVの新規登録台数の約48%を占有 |
| 外国車のSUV | 車種別No.1 | 輸入SUVセグメントの約14%を占有 |
| 地域別 | 19都府県で外国車ブランドの車種別No.1 | 47都道府県のうち38都道府県で上位5位以内 |
1位になった19都府県として、発表には東京・愛知・神奈川・大阪・千葉・埼玉・福岡・静岡・兵庫・茨城が例に挙がっている。残りの9都府県の名前は発表には書かれていない。
テスラはこの結果について、ガソリン車からテスラへの乗り換えが加速していることを示していると述べている。これもテスラの見方で、乗り換え元の車種を調べた数字は発表にない。
「No.1」は新規登録台数のランキングで、納車台数や輸入車統計とは数字が違う
ここが読み方の要だ。発表の注記には、順位の元データが次のように書かれている。
JATO ダイナミクス(JATO Dynamics)による日本国内の新車登録データ(2026年1月〜6月)に基づき、外国車ブランドの車種別に集計したものです。新規登録台数ベースであり、小売販売台数または納車台数とは異なります。
注記はさらに、日本自動車輸入組合(JAIA)が公表する輸入車統計とは集計対象や分類が異なり、数字は一致しないと断っている。
つまり、この記事の順位から言えるのは次の3点だけだ。
- JATO Dynamicsの新車登録データで数えると、Model Yが上半期の外国車ブランドの車種別で最も多く登録された
- 登録台数の順位で、販売店での売上や、お客様に渡した台数の順位とは限らない
- JAIAの統計で同じ順位になるかどうかは、この発表からはわからない
Model Yの上半期の登録台数そのものは、発表には書かれていない。「何台売れたか」を知りたい人は、数字を公表している統計(JAIAなど)で別に確かめる必要がある。
走行コストは、ガソリン代の約1/2とテスラは説明している
発表には、売れている理由のひとつとして、ランニングコストの低さも挙げられている。同等クラスのハイブリッド車と比べた場合、Model Yの1kmあたりのエネルギーコストはガソリン代の約1/2に抑えられるという。この計算の前提も、発表の注記に書かれている。
| 項目 | Model Y(RWD) | 比較したハイブリッド車 |
|---|---|---|
| 単価 | 約30円/kWh(東京電力エナジーパートナー「従量電灯B」第1段階料金の場合) | 約194円/L(資源エネルギー庁、2026年3月16日週の全国平均ハイオク単価) |
| 効率 | 約7.69km/kWh(WLTCモードの交流電力量消費率130Wh/km) | 約20.3km/L(Model Yと同程度の車格の他社ハイブリッド車を参考にテスラが設定) |
| この前提での1kmあたりの計算 | 約3.9円 | 約9.6円 |
下の行は、発表の前提をもとに計算した参考値だ(30円×0.13kWh、194円÷20.3km)。テスラの説明は「約1/2」だが、前提どおりに計算すると3.9円と9.6円で、およそ4割になる。
この前提が自分に当てはまるとは限らない
電気の単価は、自宅の契約と時間帯で変わる。外の急速充電器を使えば、自宅の単価とは別の料金になる。比較に使ったハイブリッド車の燃費はテスラが設定したもので、実在の特定の車種ではない。発表の注記にも、電費は国土交通省の審査値で、使用環境や運転方法によって実際の値は大きく異なるとある。
ガソリン車から乗り換えるなら、今の車の売り方を先に決める
テスラは今回の順位を、ガソリン車からテスラへの乗り換えが進んでいる証拠として紹介している。実際に乗り換えるときは、いま乗っている車を、いつ、どこで手放すかを先に決めておくと慌てずにすむ。国のCEV補助金は、登録後に自分で申請して受け取るお金で、納車の時期と売却の時期がずれると、乗る車のない期間ができるおそれがある。

買う前に確かめる3つのこと
- グレードごとの価格と補助金額。テスラの価格と国のCEV補助金は、当サイトのテスラの価格一覧で整理している。注文前には必ずテスラ公式サイトの注文ページで今の額を確かめる
- 補助金の受付が終わる前に、登録と申請が間に合うか。次世代自動車振興センターは2026年10月9日に、申請受付の終了見込み時期を「令和8年12月上旬〜12月下旬目処」と公表している。最終期限(初度登録は令和9年2月1日まで、申請書は2月12日必着)はCEV補助金の最終期限にまとめた
- お住まいの自治体に独自の補助金があるか。テスラは、Model Y Lの発表(2026年4月3日)で、各自治体が独自に補助金を設定している場合があるので、自治体のホームページで確かめるよう案内している
試乗は、テスラの公式サイトで予約できる。発表によると、体験拠点は全国40か所以上で、商業施設の中にあり、夜間まで営業している店舗が多い。
情報源
関連記事: 車種レビュー・比較
- Tesla Japan合同会社 プレスリリース「外国車ブランド 車種別No.1は、テスラ Model Y」(2026年8月27日)
- Tesla Japan合同会社 プレスリリース「テスラ 新しいModel Y L 登場」(2026年4月3日、自治体の補助金の注記)
- 次世代自動車振興センター「申請受付終了見込み時期について」(2026年10月9日)
- 次世代自動車振興センター「登録(届出)期間と受付期間の最終期限について」(2026年10月9日)
画像: テスラ Model Y(中国の店舗で撮影、日本仕様と細部が異なる場合がある)、撮影 JustAnotherCarDesigner、CC0(Wikimedia Commons)

