ジープ チェロキーのリコール1,523台|後退灯の取付高さが基準に適合しないおそれ

ジープ チェロキーのリコール1,523台|後退灯の取付高さが基準に適合しないおそれ

Stellantisジャパン株式会社は2026年8月27日、ジープ「チェロキー」について、国土交通省にリコールを届け出た。届出番号は外-4223、対象は4型式・2車種の計1,523台で、リコール開始日も同じ8月27日だ。

不具合の部位は後退灯。設計検討が不十分だったため、取付高さが保安基準に適合しないおそれがあるという。対象は2014年(平成26年)4月から2018年(平成30年)4月に輸入された旧型のチェロキーで、現行のグランドチェロキーではない。

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直し方は、左側の後部霧灯を後退灯に変更し、あわせて後退灯の配索を変更すること。以下、対象の範囲、改善措置、自分の車が対象かどうかの調べ方を、国土交通省の届出資料に沿って整理する。

目次

対象は2014年4月〜2018年4月に輸入された旧型チェロキー、4型式1,523台

国土交通省のリコール届出一覧表(PDF)は、対象を次の6行に分けている。製作国はアメリカ合衆国、製作者はFCA US LLCと記載されている。

車名 型式 通称名 車台番号の範囲/輸入期間 台数
クライスラー ABA-KL32 「ジープ・チェロキー」 1C4PJMHSXEW280040〜1C4PJMHS1EW314916
平成26年4月12日〜平成26年8月8日
311台
ジープ ABA-KL32 「チェロキー」 1C4PJMHS4EW213322〜1C4PJMHS2EW322202
平成26年7月7日〜平成26年10月30日
144台
クライスラー ABA-KL32L 「ジープ・チェロキー」 1C4PJMFSXEW314870〜1C4PJMFS4EW314895
平成26年4月4日〜平成26年9月4日
323台
ジープ ABA-KL32L 「チェロキー」 1C4PJMFS4EW222587〜1C4PJMFX2JD622021
平成26年7月24日〜平成30年4月13日
543台
ジープ DBA-KL32L 「チェロキー」 1C4PJMFS0GW212707〜1C4PJMFS4GW374405
平成27年12月26日〜平成28年9月5日
201台
ジープ -KL32- 「チェロキー」 1C4PJMHS7EW239414
平成26年6月23日
1台
計4型式・計2車種 輸入期間の全体の範囲:平成26年4月4日〜平成30年4月13日 計1,523台

6行の台数を足すと、311+144+323+543+201+1=1,523台で、一覧表の「計1,523台」と一致する。

車名欄が「クライスラー」の行と「ジープ」の行があるのは、一覧表の書き方による。通称名は、クライスラーの行が「ジープ・チェロキー」、ジープの行が「チェロキー」で、これが「計2車種」にあたる。最も台数が多いのは、型式ABA-KL32Lで輸入期間が最も長い543台の行だ。

夕方の屋上駐車場に停まるグレーのSUVを斜め後ろから見たところ
イメージ画像です。

不具合は後退灯の取付高さ。事故はなく、技術総合機構の指摘で判明した

一覧表は、基準不適合状態にあると認める構造・装置・性能の状況とその原因を、次のように書いている。

後退灯において、設計検討が不十分なため、取付高さが保安基準に適合しないおそれがある。

後退灯は、バックするときに点灯して後方を照らし、後ろの人や車に後退を知らせるランプだ。改善箇所説明図(PDF)は、左右の後退灯(リアのテールランプ部分)を「不具合部品」として示し、車体後ろの図の中で「基準不適合部位」と表記している。

届出時点の不具合件数は1件、事故の有無は「なし」。発見の動機は「自動車技術総合機構からの指摘による」と記載されている。不具合の発生内容そのもの(どの場面でどう困るのか)は、届出資料には書かれていない。

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直し方は左の後部霧灯を後退灯に変更。部品図では霧灯が「交換部品」

改善措置の内容は、一覧表に次のとおり書かれている。

全車両、左側の後部霧灯を後退灯に変更するとともに後退灯の配索を変更する。

改善箇所説明図には、車体後ろの左下、バンパー付近にある赤いランプが「左後部霧灯(交換部品)」と示されている。左右のテールランプ側にある後退灯は「不具合部品」で、届出書は、改善措置を「左側の後部霧灯を後退灯に変更、配索を変更」としている。右側の後退灯などの扱いは、資料に書かれていない。

「後退灯」と「後部霧灯」は別のランプなので、取り違えないようにしたい。後部霧灯は、霧などで視界が悪いときに後ろからの見え方を補うためのランプだ。今回の改善措置では、左側の後部霧灯が後退灯に変更される。

国土交通省は、リコール制度を「自動車メーカーが自らの判断により、国土交通大臣に事前届出を行った上で、無料で回収・修理を行い、事故・トラブルを未然に防止する制度」と説明している。今回の外-4223はこの制度に基づく届出だ。ただし、費用の扱いを個別に書いた記載は届出資料になく、作業時間・預かりの有無・代車については、届出資料に記載がない。

識別方法について、国土交通省の改善箇所説明図には「運転者席側ドアロック・ストライカ付近に当該リコールの識別ステッカを貼付する」と書かれている。一方、Stellantisジャパンの「リコールステッカー貼付廃止のお知らせ」は、令和2年11月以降の届出分からステッカーの貼付を廃止すると案内している。同じ会社の資料で書き方が食い違うため、作業が済んだかどうかをステッカーだけで判断せず、車台番号での検索か、販売会社への問い合わせで確かめたい。

雪の積もった駐車場に停まるセダンの後ろ姿と、リヤの赤い灯りが点いている様子
イメージ画像です。

対象かどうかは車台番号で調べる。範囲内でも対象外の車がある

一覧表の注意事項には、次のとおり書かれている。

リコール対象車の車台番号の範囲には、対象とならない車両も含まれている場合があります。上記の範囲は、車台番号の下8桁を基に区分けしています。

つまり、先の表の範囲に入っていても、それだけでは対象と決まらない。確かめる手順は次のとおり。

  • 車検証の車台番号を見る。このチェロキーの車台番号は「1C4PJ」で始まる17桁だ
  • Stellantisのリコール関連情報ページで、対象車両かどうかを調べる。届出者のホームページには、2026年8月27日付の外-4223「ジープチェロキー リバースランプに関わる改善措置」が掲載されている
  • 電話なら、届出の問い合わせ先である専用フリーダイヤル 0120-712-812に聞く。販売店に相談してもよい

国土交通省のリコール情報検索は、車名・型式・届出日からリコールの内容を探す仕組みで、車台番号での検索はできない。同ページは、個別の車台番号から調べたい場合は自動車メーカーや販売会社に問い合わせるよう案内している。また、この検索に収録されているのは2026年8月31日までの届出で、外-4223はその範囲に含まれる。

輸入車については、車台番号ではなくシリアル番号で届け出られている場合があり、書式が違うときは車体に付いたプレートなどのシリアル番号と照合するよう、同ページに書かれている。

グランドチェロキーや現行モデルの話ではない。同じ日の別のリコールとも別件

今回の対象は、2014〜2018年に輸入された旧型の「チェロキー」だ。名前が似ているグランドチェロキーは、この届出の対象に含まれていない。一覧表に載っている通称名は「ジープ・チェロキー」と「チェロキー」の2つだけだ。

Stellantisのリコール関連情報ページには、同じ2026年8月27日付で、アベンジャーの外-4230(BSGキャップ&GPFチューブに関わる改善措置)も掲載されている。届出番号も車種も別なので、アベンジャーの対象かどうかは別に確かめる必要がある。

使用者への通知はダイレクトメールなど。案内を待たずに確かめてよい

一覧表の「使用者への周知」の欄には、次の3つが書かれている。使用者向けに個別に知らせるのは、ダイレクトメール等の1つだけだ。

  • 使用者向け:ダイレクトメール等で通知する
  • 整備事業者向け:日整連発行の機関誌に掲載する
  • メーカーのホームページに掲載する

ダイレクトメールを待たなくても、中古で手に入れた人でも、車検証の車台番号でメーカーの案内ページから確かめられる。

国土交通省は自動車のリコール制度についてのページで、「リコール・改善対策の際には、安全確保の観点などから修理を必ず受けるようにしましょう」と呼びかけている。自動車ユーザーにも、自分の車が保安基準に適合するよう点検・整備する義務がある、とも書かれている。

車のトラブルと弱点については、トラブル・弱点対策のカテゴリにほかの記事をまとめている。

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