BMW 330e・530e・740eのスタータにリコール|4,807台、浸水のおそれ

BMW 330e・530e・740eのスタータにリコール|4,807台、浸水のおそれ

ビー・エム・ダブリュー株式会社は2026年9月17日、BMW 330e・530e iPerformance・740e iPerformanceのスタータ(始動装置)について、国土交通省にリコールを届け出た。届出番号は外-4234、対象は計4型式・計3車種の4,807台。リコール開始日も9月17日で、すでに始まっている。

内容は、水溜まり等を勢いよく走行すると、スタータのリレー内部に水が浸入することがある、というものだ。そのまま使い続けると接点部が短絡し、エンジンが始動できなくなるおそれや、最悪の場合は火災に至るおそれがあると届け出られている。

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直し方は、全車両のスタータを対策品に交換すること。BMWの公式サイトは、交換作業に約2時間程度かかり、リコール作業は無償で実施すると案内している。

目次

対象は330e・530e iPerformance・740e iPerformanceの計4,807台

国土交通省のリコール届出一覧表(PDF)は、対象を12行に分けて載せている。型式・製作期間・台数は次のとおりだ。車台番号の範囲は一覧表で確認できる。

通称名 型式 製作期間 台数
BMW 330e DLA-8E20 平成29年3月7日〜平成30年9月24日 387
平成27年10月20日〜平成29年11月16日 1,394
BMW 530e iPerformance 3LA-JA20PH 令和元年7月22日 1
令和2年1月21日〜令和2年1月29日 8
BMW 530e iPerformance CLA-JA20P 平成30年1月11日〜平成30年10月15日 359
平成30年12月19日〜令和元年6月27日 87
平成29年2月22日〜平成31年2月15日 551
平成29年6月21日〜平成30年7月30日 571
平成30年7月17日〜平成30年7月31日 21
平成30年8月20日〜平成31年2月21日 96
BMW 740e iPerfomance DLA-7D20 平成29年8月3日〜平成30年11月28日 611
平成28年7月26日〜平成29年8月3日 721
計4型式・計3車種 平成27年10月20日〜令和2年1月29日 4,807

行を足すと、330eが1,781台、530e iPerformanceが1,694台、740e iPerformanceが1,332台で、合計は「計4,807台」と一致する(小計は編集部の計算)。740eの通称名は一覧表の表記「iPerfomance」のまま転記した。

製作期間の全体の範囲は、平成27年(2015年)10月20日から令和2年(2020年)1月29日まで。新車で買った人だけでなく、中古で手に入れた人も対象になり得る。

自分の車が対象かは、車台番号で確かめる

一覧表の備考には、次の注意がある。

リコール対象車の車台番号の範囲には、対象とならない車両も含まれている場合があります。上記の範囲は、車台番号の下7桁を基に区分けしています。

範囲に入っているだけでは対象と決まらない。BMWはリコールステッカー貼付廃止のご案内のページで、リコールの実施の有無を確かめる方法として次の3つを挙げている。

  • BMWのホームページで車台番号を入力して検索する(リコール等検索)
  • (作業が済んでいるかどうかは)作業後に車両に施される識別で確かめられる(識別の方法と位置は国土交通省の改善箇所説明図に載っている)
  • BMWカスタマー・インタラクション・センター リコール専用ダイアル 0120-954-018 に問い合わせる

車台番号は車検証に書かれている。届出によると、使用者にはダイレクトメール等で通知する。案内が届いていない人も、中古で買った人も、一度検索しておくと確実だ。

車検証の車台番号欄を指さしながら、スマートフォンでメーカーのリコール検索画面を開いている手元
イメージ画像です。

国土交通省のリコール情報検索は、車名・型式・届出日から届出の内容を探す仕組みで、個別の車台番号から探したい場合はメーカーや販売会社に問い合わせるよう書かれている。また、このシステムに収録されているのは2026年7月31日までの届出で、それ以降はリコール・改善対策の届出(令和8年分)のページを見るよう案内している。今回の外-4234は9月17日の欄に載っている。

同じページは、輸入車は車台番号ではなくシリアル番号で届け出られている場合があり、書式が車検証と違うときは車体のプレートなどと照合するよう書いている。迷ったら、BMWの検索か正規ディーラーで確かめたい。

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水たまりを勢いよく走ると、スタータのリレーに水が入るおそれがある

不具合の部位は「始動装置(スタータ)」。一覧表は、状態と原因を次のように書いている。

スタータにおいて、防水性の検討が不十分なため、水溜まり等を勢いよく走行するとスタータのリレー内部に水が浸入することがある。そのため、そのまま使用を続けると、接点部が短絡しエンジン始動不能や、最悪の場合、火災に至るおそれがある。

火災は「最悪の場合」として書かれている。

改善箇所説明図は、スタータのリレー部を「基準不適合発生箇所」としている。

雨上がりの道路にできた水たまりを、乗用車が水しぶきを上げて通過する様子
イメージ画像です。

届出時点の不具合件数は0件、事故も0件。発見の動機は「ドイツ本国からの情報による」とされている。

BMWの公式サイトは、兆候について「車両を始動させる際にエンジンがかかりにくい場合がございます」と書き、その場合は最寄りのBMW正規ディーラーに連絡するよう案内している。

直し方はスタータの交換。作業は約2時間程度で、無償

改善措置の内容は、一覧表に次のとおり記載されている。

全車両、当該スタータを対策品と交換する。

点検ではなく、全車両が交換になる。BMWのリコール外-4234の概要のページは、作業について次のように案内している。

  • 交換作業には約2時間程度かかる
  • ディーラーの状況により、車を一旦預かる場合がある
  • リコール作業は無償で実施する

作業が済んだ車は、改善箇所説明図によると、左フロントドアのロワヒンジ(ドアの下側のちょうつがい)のボルト(頭)に白ペイントが塗られる。これが識別になる。

整備工場のリフトに上げられた乗用車の下で、整備士がエンジンルーム下部を点検している様子
イメージ画像です。

交換が終わるまでは、屋外で建物から離して駐車するよう推奨されている

BMWの公式サイトは、部品交換が完了するまでの間について、次のように書いている。

BMWでは部品交換が完了するまでの間、車両を屋外に駐車していただき、建物のすぐ近くには駐車しないことを推奨しております。

ビルトインガレージや屋内の駐車場に置いている人は注意したい。屋外に駐車できないため使うのが心配だ、という問いに対しては、同じページが「最寄りのBMW正規ディーラーまでご相談ください」と答えている。

交換までの間に車を使ってよいかどうかは、このページに書かれていない。気になる場合は早めにディーラーへ相談し、入庫の日を決めてしまうのが確実だ。

「去年のスタータのリコールで対象外だった」でも、今回は対象になり得る

一覧表の備考は、今回の届出を次のように説明している。

本件は、令和7年11月12日付け届出番号「外-4101」で届出したものですが、新たな調査結果により対象範囲の拡大が必要であったことが判明したため、追加で届出するものです。

外-4101のリコール届出一覧表(PDF)は、部位も状態・原因も改善措置も今回と同じ文で、対象は計21型式・計24車種、合計40,464台。載っているのは318i、320i、330i、523d、530i、X3、X4、Z4などで、330e・530e iPerformance・740e iPerformanceは入っていない。

2025年11月に「自分の330eは対象外」と確かめた人も、今回の追加で対象になっている可能性がある。改めて確かめたい。

同じ「スタータの交換」でも、外-4155・外-4213・外-4224は原因も注意点も別

BMWの公式サイトには、スタータの交換について、外-4101・外-4155・外-4213・外-4224・外-4234の概要ページが並んでいる。名前が似ているが、中身は同じではない。

外-4101と今回の外-4234は、防水性の検討が不十分で水が浸入する、という原因だ。一方、外-4155(2026年2月25日届出)、外-4213(同7月30日)、外-4224(同8月26日)の概要ページは、原因を「始動用リレーの耐久性が不十分」としている。エンジン始動やアイドリングストップの繰り返しで接点が異常摩耗する、という内容だ。

部品交換までの注意も違う。外-4155・外-4213・外-4224は、屋外駐車ではなく「エンジンをかけたままの状態でお車から離れないでください」「リモートエンジンスタートのご使用もお控えください」と案内している。交換作業が約2時間程度で無償という点は、5件とも同じ書き方だ。

リコールは保安基準に関わる届出。修理は必ず受ける

国土交通省は自動車のリコール制度についてのページで、リコールを次のように定義している。

リコールとは、同一の型式で一定範囲の自動車等又はタイヤ、チャイルドシートについて、道路運送車両の保安基準に適合していない又は適合しなくなるおそれがある状態で、その原因が設計又は製作過程にあると認められるときに、自動車メーカー等が、保安基準に適合させるために必要な改善措置を行うことをいいます。

同じページは「リコール・改善対策の際には、安全確保の観点などから修理を必ず受けるようにしましょう」と呼びかけている。自動車ユーザーにも、自分の車が保安基準に適合するよう点検・整備する義務がある、とも書かれている。不具合の件数が0件でも、案内が来たら後回しにしないことだ。

中古でBMWを買うときの確認点は、中古のBMW購入で失敗しないための5つの注意点にまとめている。リコールの実施状況も、車台番号で確かめておきたい項目の1つだ。

車のトラブルと弱点については、トラブル・弱点対策のカテゴリにほかの記事をまとめている。

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