アウディA3・S3・TT・SQ2などリコール858台|燃料漏れのおそれ、対象の調べ方

アウディA3・S3・TT・SQ2などリコール858台|燃料漏れのおそれ、対象の調べ方

フォルクスワーゲングループジャパン株式会社は2026年9月16日、アウディの6車種について、国土交通大臣にリコールを届け出た。リコール届出番号は外-4239。対象はTTS、TT 45Tq、SQ2、S3、A3 40Tq、RS3の6型式で、計858台だ。

内容は、四輪駆動車用の燃料タンクで、内圧を調整するバルブが閉じないものがあり、燃料が漏れるおそれがある、というもの。修理では燃料タンクを対策品に、ACF(チャコールキャニスター)を新品に交換する。

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対象は2023年(令和5年)1月28日〜6月20日に輸入された車だ。ただしリコール開始日は「準備でき次第」で、日付は示されていない。

目次

対象は6型式858台。2023年1月〜6月に輸入された車

国土交通省のリコール届出一覧表には、対象が次のように記載されている。アウディジャパンが公開している届出の資料(PDF)も同じ内容だ。

通称名 型式 車台番号の範囲 輸入期間 台数
アウディ TTS 3BA-FVDNFF TRUZZZFV0P1004161〜TRUZZZFVXP1006080 令和5年1月28日〜令和5年6月20日 86台
アウディ TT 45Tq 3BA-FVDNPF TRUZZZFV0P1003947〜TRUZZZFVXP1006516 令和5年1月28日〜令和5年6月20日 164台
アウディ SQ2 3BA-GADNFF WAUZZZGA1PA045286〜WAUZZZGAXPA039468 令和5年1月28日〜令和5年6月13日 12台
アウディ S3 3BA-GYDNFF WAUZZZGY0PA023440〜WAUZZZGYXPA124629 令和5年1月28日〜令和5年6月20日 105台
アウディ A3 40Tq 3BA-GYDNNF WAUZZZGY0PA063548〜WAUZZZGYXPA099876 令和5年1月28日〜令和5年6月15日 343台
アウディ RS3 3BA-GYDNWF WUAZZZGY0PA904905〜WUAZZZGYXPA909335 令和5年1月28日〜令和5年6月20日 148台
計6型式 届出番号 外-4239/開始日 準備でき次第 令和5年1月28日〜令和5年6月20日(全体の範囲) 計858台

いちばん多いのはA3 40Tqの343台で、858台の約4割にあたる(割合は編集部の計算)。一方、SQ2は12台だけだ。輸入期間の終わりは車種で違い、SQ2は6月13日、A3 40Tqは6月15日まで、ほかの4車種は6月20日までとなっている。

一覧表の下には、次の注意事項が付いている。

リコール対象車の車台番号の範囲には、対象とならない車両も含まれている場合があります。

国土交通省の一覧表には、あわせて「上記の範囲は、車台番号の下9桁を基に区分けしています。」とも書かれている。範囲を自分で見比べるより、検索や販売店で確かめるほうが確実だ。

もう1つ見落としやすいのが期間の意味だ。アウディジャパンはリコール関連情報のページで「対象車の輸入期間はご購入の時期とは異なります。」と注意している。2023年前半に買った車という意味ではなく、2023年前半に日本へ輸入された車という意味だ。

輸入車のハッチバックが並ぶ屋外の駐車場を、少し高い位置から見た様子
イメージ画像です。

燃料タンクのバルブが閉じず、燃料が漏れるおそれがある

不具合の部位は、燃料装置(燃料タンク)。状態と原因は、一覧表に次のとおり記載されている。

四輪駆動車用の燃料タンクにおいて、タンク内の内圧を調整するバルブの設計検討が不十分なため、当該バルブが閉じないものがある。そのため、燃料タンクの内圧が上昇した際に燃料がACF(チャコールキャニスター)内へ流入し、燃料が漏れるおそれがある。

つまり、タンクの圧力を調整するバルブが閉じず、圧力が上がると燃料がACFへ流れ込んで漏れるおそれがある、というのが届出の要点だ。

出典は「閉じないものがある」と書いており、858台すべてが該当するという意味ではない。対象車に乗っている間どう使えばよいかについては、出典に記載が無い。気になる場合は、Audi正規販売店に問い合わせて確かめる。

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「基準不適合」のリコール。保安基準に適合しない状態にあたる

今回の届出は改善対策ではなくリコールだ。改善箇所説明図でも、燃料タンクに「基準不適合発生箇所」と書き添えられている。

国土交通省は自動車のリコール制度についてのページで、リコールを次のように定めている。

リコールとは、同一の型式で一定範囲の自動車等又はタイヤ、チャイルドシートについて、道路運送車両の保安基準に適合していない又は適合しなくなるおそれがある状態で、その原因が設計又は製作過程にあると認められるときに、自動車メーカー等が、保安基準に適合させるために必要な改善措置を行うことをいいます。

同じページで国土交通省は「リコール・改善対策の際には、安全確保の観点などから修理を必ず受けるようにしましょう。」と呼びかけている。費用については、リコール制度を「無料で回収・修理を行い、事故・トラブルを未然に防止する制度」と説明している。アウディジャパンも、リコールを国土交通省に届け出て「自動車を回収し無料で修理する制度です」と書いている。

直し方は燃料タンクとACFの交換。ただし開始日は「準備でき次第」

改善措置の内容は、次のとおり記載されている。

全車両、燃料タンクを対策品に交換するとともにACFを新品に交換する。

点検で悪いものだけを替えるのではなく、全車両で両方を交換する。

注意したいのは開始日だ。国土交通省の一覧表もアウディジャパンの資料も、リコール開始日を「準備でき次第」としている。具体的な日付は、2026年9月27日時点で出典に書かれていない。作業にかかる時間も記載が無い。

対象と分かったら、まず販売店に連絡して作業を受けられる時期を確かめる。アウディジャパンのリコール関連情報のページは、対象車のユーザーに「最寄りのAudi正規販売店サービス工場へご来店日時をお申し付けいただき、修理をお受けくださいます様」求めている。

不具合件数は24件、事故はなし。発見のきっかけは市場からの情報

一覧表では、不具合件数は「24件」、事故の有無は「なし」だ。発見の動機は「市場からの情報による。」と記載されている。

一覧表の「不具合件数」と「事故の有無」は別の欄で、事故は届け出られていない。24件は不具合の件数であり、事故が24件起きたという意味ではない。

なお、同じ2026年9月16日には、国土交通省から「リコールの届出について(フォルクスワーゲン T-ROC R 2.0/221kW 他)」という別の発表も出ている。届出者は同じだが外-4239とは別の届出で、この記事の台数や内容はアウディの6車種だけのものだ。

対象かどうかは車台番号17桁で調べる。検索に出るのは「未実施分のみ」

確かめる方法は2つある。1つは、アウディジャパンのリコール等情報検索だ。車検証に書かれた車台番号(半角英数字17桁)を入力する。ハイフンがある場合は除いて入力する。

この検索には、知っておきたい注意書きが2つある。1つは「該当改善措置の検索ではなく、未実施分のみを検索致します。」という点。もう1つは「正規に輸入・販売した車両に限り有効な情報を検索できます。」という点だ。アウディジャパンのリコール関連情報のページも、届け出たリコールの対象は、フォルクスワーゲングループジャパンのアウディ事業部が輸入・販売した車両に限られるとしている。

もう1つの方法は販売店への問い合わせだ。アウディジャパンは、対象かどうかや、未実施・実施済みのリコール関連情報については、最寄りのAudi正規販売店サービス工場に車か車検証の内容を示して問い合わせるよう案内している。

車検証を手元に置き、スマートフォンで車台番号を入力しようとしている手元
イメージ画像です。

電話で聞く場合の窓口は、アウディ コミュニケーションセンター(フリーダイヤル)0120-598119。この番号は国土交通省の一覧表に、問い合わせ先として記載されている。受付時間は出典に書かれていない。

修理済みの印は「20KT」のステッカー。検索への反映は1ヶ月程度

国土交通省は、国産車メーカー各社について、令和8年4月1日以降はメーカーのホームページの検索で車台番号を入力すると、改善の実施が識別できるようになると説明している。それまではペイント等で識別していた、とも書いている。

今回のアウディの届出は、識別の方法が違う。改善箇所説明図には、次のように記載されている。

識別:「20KT」と記入したキャンペーンステッカーをラゲッジルームのパネル部に貼付する。

作業が済むと、荷室のパネル部にこのステッカーが貼られる。アウディジャパンの資料には、ステッカーの貼付場所は「Audi 正規販売店へお問い合わせ願います」と書き添えられている。

ハッチバック車のリアゲートを開けた荷室(ラゲッジルーム)の様子
イメージ画像です。

検索は反映に時間がかかる。検索ページには「作業実施後、実際に車両情報が反映されるまで1ヶ月程度かかります」とある。作業直後にまだ検索に出ても慌てなくてよい。

通知はダイレクトメール・電話・電子メールで届く

使用者への周知の方法は、一覧表に「ダイレクトメール、電話及び電子メール等で通知する。」と記載されている。整備事業者には日整連発行の機関誌に掲載し、フォルクスワーゲングループジャパンのウェブサイトにも掲載するとしている。

通知を待たずに確かめたいときは、上に書いたリコール等情報検索か、Audi正規販売店への問い合わせが早い。

アウディの年式ごとの故障傾向はアウディの壊れやすい年式はいつ?年式別の故障傾向を整備士が解説で、今回の対象にも入っているS3については【アウディS3の魅力】性能とデザインの理由とはでまとめている。車のトラブルと弱点については、トラブル・弱点対策のカテゴリにほかの記事をまとめている。

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