スープラのリコール790台|スタータの接点摩耗で始動不能・火災のおそれ、2月の届出から対象拡大

スープラのリコール790台|スタータの接点摩耗で始動不能・火災のおそれ、2月の届出から対象拡大

トヨタ自動車株式会社は2026年8月26日、スープラのスタータ(始動装置)について、国土交通省にリコールを届け出た。届出番号は5873、対象は2型式の計790台。リコール開始日は翌8月27日だ。

内容は、スタータの始動用リレーの耐久性が不十分なため、接点が異常に摩耗して摩耗粉がたまり、そのまま使い続けるとエンジンがかからなくなったり、最悪の場合は火災に至るおそれがある、というもの。直し方は、全車両でスタータを対策品に交換することだ。

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この届出は新しい不具合ではない。2026年2月25日付の届出番号5783で行ったリコールを、検証の結果、対象を広げる必要があるとわかったため、あらためて届け出たものだ。2月の分で済ませた人も、そうでない人も、自分の車がどちらに入るかを確かめたい。

目次

対象は3BA-DB26の507台と3BA-DB86の283台、計790台

国土交通省のリコール届出一覧表(PDF)に載っている対象は次の2型式。車名はトヨタ、通称名は「スープラ」だ。

型式 車台番号の範囲 製作期間 台数
3BA-DB26 DB26-0055635〜DB26-0071757 令和4年12月16日〜令和7年9月10日 507
3BA-DB86 DB86-0056263〜DB86-0071931 令和5年1月26日〜令和7年9月11日 283
計2型式・計1車種 令和4年12月16日〜令和7年9月11日 790

令和を西暦にすると、製作期間の全体は2022年12月16日から2025年9月11日まで。比較的新しい年式が対象で、中古で買った車も入り得る。なお、トヨタの案内には「対象車の製作期間はご購入の時期とは異なります」とある。購入した時期ではなく、車台番号で確かめる必要がある。2月の届出と8月の届出では製作期間が重なる時期があるが、車台番号の範囲は別なので、同じ車が両方に入るかどうかは、それぞれ車台番号で確かめる。

一覧表の注意事項には、次の一文がある。

リコール対象車の車台番号の範囲には、対象とならない車両も含まれている場合があります。

表の範囲に入っていても、それだけで対象とは決まらない。逆に言えば、この表だけで「対象外」と言い切ることもできない。次の見出しの方法で調べるのが確実だ。

ボンネットを開けたエンジンルームを真上から見た様子。無地のエンジンカバーとリザーバー
イメージ画像です。

始動用リレーの接点が摩耗し、始動不能や火災に至るおそれがある

不具合の部位は「始動装置(スタータ)」。一覧表は、状態と原因を次のように書いている。

スタータにおいて、始動用リレーの耐久性が不十分なため、エンジン始動やアイドリングストップの繰返しにより接点が異常摩耗して、接点部に摩耗粉が堆積することがある。そのため、そのまま使用を続けると、エンジン始動不能となったり、最悪の場合、スタータ起動時または走行時等、火災に至るおそれがある。

改善箇所説明図(PDF)は、スタータ本体の脇にある「始動用リレー」の部分を「基準不適合発生箇所」として丸で囲んでいる。原因の説明には、エンジン始動とアイドリングストップの繰り返しが挙げられている。

届出時点の不具合件数は0件、事故は「無し」。発見の動機は「他社からの情報による」とされている。

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直し方はスタータの交換。作業の費用は無料と案内されている

改善措置の内容は、一覧表に「全車両、スタータを対策品に交換する。」と記載されている。部品を交換する措置だ。

費用について、国土交通省の自動車のリコール制度についてのページは、リコールを「自動車メーカーが自らの判断により、国土交通大臣に事前届出を行った上で、無料で回収・修理を行い、事故・トラブルを未然に防止する制度」と説明している。トヨタのスープラのリコール案内にも、販売店への来店日時を予約して「点検・修理(無料)」を受けるよう書かれている。

使用者への周知は、一覧表によるとダイレクトメール等での通知で行う(ほかに、整備事業者向けの機関誌への掲載と、トヨタのホームページへの掲載もある)。販売店から案内が届くが、届く前でも自分で確認して構わない。

2月25日の届出5783との違い。今回は対象を広げた追加の届出

今回の一覧表の備考には、次のように書かれている。

本件は、令和8年2月25日付け届出番号「5783」にてリコール届出を行ったものであるが、検証を進めた結果、対象拡大の必要性が判明したため、新たに届出するものである。

国土交通省が公表している2月25日の届出一覧表(届出番号5783)を見ると、不具合の部位・原因・改善措置は今回と同じ文面だ。違いは、対象の範囲と台数、それに不具合件数などの記載にある。

項目 2月25日の届出(5783) 8月26日の届出(5873)
対象型式と台数 3BA-DB22 418台/3BA-DB26 10台/3BA-DB82 185台/3BA-DB86 4台 3BA-DB26 507台/3BA-DB86 283台
台数の合計 617台(計4型式) 790台(計2型式)
製作期間の全体 令和2年12月24日〜令和5年5月31日 令和4年12月16日〜令和7年9月11日
不具合件数・事故 1件・部分焼損1件 0件・無し
リコール開始日(一覧表) 準備でき次第 令和8年8月27日

2月の分は初期のスープラが中心で、型式はDB22・DB82が大半を占める。8月の追加は、DB26とDB86の、より後ろの車台番号の車だ。2月の届出に含まれていたDB26(10台)とDB86(4台)の車台番号の範囲と、今回の範囲は、一覧表の上では重なっていない。台数を単純に足すと617台と790台で1,407台になるが、これは編集部の計算で、公式の合計値ではない。

2月の届出のリコール開始日は、国土交通省の一覧表では「準備でき次第」だが、トヨタのページ(2月25日届出分の案内)には「4月1日」と書かれている。2月分の対象かもしれない人は、トヨタの案内と販売店の連絡で確かめるのが早い。

車のボンネットの上で車検証を広げ、スマートフォンで車台番号を確かめる手元
イメージ画像です。

自分の車が対象か確かめる。車台番号で調べる

対象かどうかは、車検証に書かれている型式と車台番号で調べる。確認の手順は次のとおり。

  • トヨタのリコール等情報のページにある「リコール等情報対象車両検索」で調べる。国土交通省の案内ページにも、メーカー等のホームページの検索画面で確認できると書かれている
  • トヨタ販売店に問い合わせる。届出者の問い合わせ先は、トヨタお客様相談センター(0800-700-7700)
  • 型式が3BA-DB26または3BA-DB86なら、先の表で車台番号が範囲に入っているか見る。DB22・DB82の人は2月の届出5783の範囲を見る

国土交通省のリコール情報検索は、車名・型式・届出日から届出の内容を探す仕組みだ。個別の車台番号で対象かどうかを知りたいときは、メーカーや販売会社に聞くことになる。

作業が済んだかどうかの見分け方は、届出ごとに違う。8月の改善箇所説明図には「弊社のインターネットホームページのリコール等情報対象車両検索に“実施済”と表示する」とある。2月の説明図には「改善済車両には車台番号の末尾の上に黄色ペイントを塗布する」と書かれている。

修理までの間、トヨタは使い方の注意を案内している

トヨタのスープラのリコール案内には、修理を受けるまでの間のお願いが載っている。8月の届出分では次の4点だ。

  • エンジンがかかった状態で車から離れない
  • アイドリングストップの使用を控える(キャンセルスイッチで停止可能)
  • 後付けしたリモートスタートの使用を控える
  • エンジンのかかりが悪くなる症状が出たら、速やかに最寄りの取り扱い販売店に連絡する

アイドリングストップを控えるよう求めているのは、原因の説明に「エンジン始動やアイドリングストップの繰返し」が出てくることと合っている。ただし、これは修理までの暫定的なお願いで、直す措置はあくまでスタータの交換だ。なお、2月の届出分の案内には、アイドリングストップの項目はなく、上の3項目(エンジンをかけたまま離れない、リモートスタートを控える、かかりが悪いときの連絡)が載っている。

リコールは後回しにしない。案内が来たら予約を入れる

国土交通省は、リコール・改善対策の際には「安全確保の観点などから修理を必ず受けるようにしましょう」と呼びかけている。道路運送車両法では、自動車ユーザーにも、自分の車が保安基準に適合するよう点検・整備する義務があるとも書かれている。

この件は、不具合0件・事故なしの追加届出だが、2月の届出では不具合1件・部分焼損1件が記載されている。同じ内容の不具合で、火災に至るおそれが届出書に明記されている。販売店から案内が届いたら、来店日時を予約しておきたい。

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