フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社は2026年9月16日、VWゴルフR、ゴルフRヴァリアント、T-Roc Rの燃料タンクについて、国土交通省にリコールを届け出た。届出番号は外-4238、対象は4型式・4車種の計869台だ。
内容は、燃料タンク内の圧力を調整するバルブの設計検討が不十分で、バルブが閉じないものがあるというもの。その結果、タンクの内圧が上がったときに燃料がACF(チャコールキャニスター)の中へ流れ込み、燃料が漏れるおそれがある。直し方は、燃料タンクを対策品に替え、ACFを新品に替える。
リコールの開始日は「準備でき次第」とされていて、届出の時点で作業が始まっているとは書かれていない。対象かどうかは、車台番号で調べられる。
対象はゴルフR系490台とT-Roc R 379台、計869台。輸入は2023年3月〜2024年1月
国土交通省のリコール届出一覧表(PDF)は、対象を次の4型式に分けて載せている。
| 通称名 | 型式 | 輸入期間 | 台数 |
|---|---|---|---|
| ゴルフR 2.0/235kW | 3BA-CDDNFF | 令和5年4月6日〜令和5年11月27日 | 184 |
| ゴルフRヴァリアント 2.0/235kW | 3BA-CDDNFV | 令和5年4月22日〜令和6年1月16日 | 156 |
| ゴルフR 2.0/245kW | 7BA-CDDNFF | 令和5年4月22日〜令和5年10月27日 | 150 |
| T-ROC R 2.0/221kW | 7BA-A1DNFF | 令和5年3月8日〜令和5年10月17日 | 379 |
| 計4型式・計4車種 | 令和5年3月8日〜令和6年1月16日 | 869 | |
ゴルフR系の3型式は184+156+150で490台。T-ROC Rの379台と合わせて、一覧表の「計869台」と一致する。表の輸入期間は、車が日本に輸入された期間で、買った時期とは異なる。対象かどうかは車台番号で確かめる。

バルブが閉じないと、内圧が上がったとき燃料がACFへ流れ込み、漏れるおそれがある
不具合の部位は「燃料装置(燃料タンク)」。一覧表は、状態と原因を次のように書いている。
四輪駆動車用の燃料タンクにおいて、タンク内の内圧を調整するバルブの設計検討が不十分なため、当該バルブが閉じないものがある。そのため、燃料タンクの内圧が上昇した際に燃料がACF(チャコールキャニスター)内へ流入し、燃料が漏れるおそれがある。
不具合の部位は「四輪駆動車用の燃料タンク」とされている。届出時点の不具合件数は33件で、事故の有無は「なし」。発見の動機は「市場からの情報による」とされている。
一覧表と改善箇所説明図には、使用を控えるよう求める記載や、走行上の注意は書かれていない。不安があるときは、販売店か下記の窓口に相談するのが確実だ。
直し方は燃料タンクの交換とACFの新品交換。作業済みの車はステッカーで分かる
改善措置の内容は、一覧表に次のとおり記載されている。
全車両、燃料タンクを対策品に交換するとともにACFを新品に交換する。
改善箇所説明図(PDF)は、燃料タンクを「基準不適合発生箇所」、ACFを交換する部品として示している。
作業が済んだ車の見分け方も書かれている。
識別:キャンペーンステッカーに「外-4238、日付(西暦・月・日の順)ワークショップスタンプ」を記入し、ラゲージルームフロアに貼付する。
荷室の床にこのステッカーがあれば、作業済みの目印になる。
範囲内でも対象外の車がある。車台番号でVW公式のリコール等検索を使う
一覧表の注意事項は次のとおり。
リコール対象車の車台番号の範囲には、対象とならない車両も含まれている場合があります。上記の範囲は、車台番号の下9桁を基に区分けしています。
表の型式と輸入期間に当てはまっても、それだけで対象とは決まらない。調べ方は次のとおり。
- VWの公式サイトのリコール関連情報に、「外-4238」「9月16日」「VW ゴルフR、ゴルフRヴァリアント、T-Roc R」「燃料タンクおよびACFの交換」の行がある。ここから届出資料も開ける
- 同じページの「リコール等検索」は、車検証に書かれた17桁の車台番号から、未実施の改善措置を調べる仕組み。全部済んでいる場合や番号が違う場合は「未実施の改善措置はございません」と出る。データの更新には2週間程度かかることがあり、作業を受けた後もしばらく表示が残ることがある
- 電話なら、届出の問い合わせ先であるフォルクスワーゲン カスタマーセンター(フリーダイヤル 0120-993-199)に聞ける

国土交通省のリコール情報検索は、車名・型式・届出日から届出の内容を探す仕組みで、車台番号では検索できない。個別の車から調べるときは、メーカーか販売会社の検索を使う。
同じ9月16日のアウディのリコールとは別件
同じ日に、同じフォルクスワーゲン グループ ジャパンのアウディ事業部も、A3・S3・TT・SQ2などの燃料漏れのおそれがあるリコール(外-4239、858台)を届け出ている。詳しくはアウディA3・S3・TT・SQ2などリコール858台|燃料漏れのおそれ、対象の調べ方にまとめた。
届出番号も対象車種も違う。ゴルフRやT-Roc Rに乗る人は外-4238、アウディの人は外-4239を、それぞれ別に確かめる必要がある。
連絡は直接届く。案内が来たら後回しにしない
一覧表によると、使用者への通知は次の方法で行う。
・自動車使用者:ダイレクトメール、電話および電子メール等で通知する。
・自動車特定整備事業者等:日整連発行の機関誌に掲載する。
・弊社インターネットホームページに掲載する。
国土交通省は自動車のリコール制度についてのページで、「リコール・改善対策の際には、安全確保の観点などから修理を必ず受けるようにしましょう」と呼びかけている。
中古でゴルフRやT-Roc Rを探している人は、購入前に車台番号でリコールの実施状況を確かめておきたい。輸入車の中古を選ぶときの確認点は、トラブル・弱点対策のカテゴリの記事も参考になる。
ほかの輸入車のリコールは、BMW 330e・530e・740eのスタータのリコールやBMW X1・X2・X3等のカメラのリコール、輸入車の壊れやすさはアウディの壊れやすい年式の記事で、同じように届出の一覧表から確かめている。

